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人気ランキング
★人気ランキングをベスト100位まで紹介しています
最終更新:2018/01/18(Thu) 12:59

  1 - 4 ( 4 件中 ) 
第1位 -> 7pt
東山殿御庭 (朝松健)
 前にも申し上げたことですが、私はホラーとかいわゆるグロい系統は苦手であります。今回紹介する小説は帯の「宮部みゆき氏絶賛」という文言に魅かれ、勝手にミステリー系だろうと思い込んで(装丁がこれまたそんな雰囲気だったもので)読み始めたわけです。これは室町時代が舞台で一休師が主人公の連作小説です。
 その第一編目の『尊氏膏』から度肝を抜かれてしまいました。とにかくキーワードは苦痛、恐怖、狂気 etc.といったところでしょうか。読み進めるうちに「おいおい」という展開になってゆくのですが、結局短編ということもあり読み終えてしまいました。
 そうすると怖いもの見たさというのか、とどまるところを知らず一気呵成に残りの四編を読み切ってしまいました。
 こういう小説は時にあらすじを紹介しないほうがより楽しんでいただけるのではないかと思います。それぞれの私の読後感を付記しますので、心の準備を整えて読んでいただければ幸いかと思います。

『尊氏膏』・・・結構グロいが、もちろんそれがゆえの魅力あふれる作品です。こわいのもこれが一番。
『邪笑う闇』・・・恐怖とか謎というものは不思議と人の心を惹きつけるものです。
『ずい』・・・タイトル自体に謎が秘められています。かなりキモい。私としては一番、後ひきました。
『応任黄泉図』・・・とてもスピード感あふれるまさに伝奇小説ですね。
『東山殿御庭』・・・心地よい恐怖とでも言いますか、私の好きなタイプの作品です。

なお上記タイトルは、一部略記表示してありますのでご了承ください。
[分野:伝奇・ホラー] [形式:連作小説] [雰囲気:ダーク] [キャッチフレーズ:心凍る恐怖] [対象:成年向け]
更新日:2012/12/21(Fri) 10:53 [修正・削除] [管理人に通知]  
投稿者:かごめ 
第2位 -> 5pt
見知らぬ妻へ (浅田次郎)
 好きな作家で紹介せずにいられないひとりに浅田次郎氏がおります。これからこのコーナーで紹介していきたいと思う氏の長編小説がいくつかありますが、氏はまた短編小説の名手でもあります。今回は敢えて短編小説集のなかから一冊をご紹介します。
 『見知らぬ妻へ』は新宿歌舞伎町で、地を這うように生きている主人公がふとしたいきさつから中国人女性との偽装結婚を請け負ってしまうことになる。そうして顔も知らない彼女にすこしずつ心惹かれていく。日常の中の清明な時間。しかしその結末は、決して幸せなことになるはずはなかった。
 ひとの心の優しさ、切なさの余韻の残る作品です。
 <表題作を含む八編>
[分野:現代・社会] [形式:短篇集] [雰囲気:切ない] [キャッチフレーズ:おすすめ] [対象:成年向け]
更新日:2012/07/23(Mon) 13:52 [修正・削除] [管理人に通知]  
投稿者:かごめ 
第3位 -> 1pt
草祭 (恒川光太郎)
 恒川光太郎氏といえば日本ホラー小説大賞を受賞した『夜市』が有名であり代表作だとも言われています。私はそこに収録されている『風の古道』を読んですっかり氏のファンになってしまいました。
 実のところ私はホラーが苦手です。しかし、この作品はホラーティストはありますが、幻想的でどこか柔らかなところがあります。決して暗い気分になることがない、そんなところが私のお気に入りです。それではなぜこの作品を紹介しないのかと言われそうですが、それはいずれ別の機会もあろうかと思います。

 今回は氏の独特な世界観が横溢する『草祭り』を紹介しようと思います。

 氏は独特の景色を持った世界を描き出す作家です。
 『草祭』は美奥という不思議な街を舞台とした、六篇の短編からなる物語です。
 美奥は現実と夢のような世界の境界があいまいになっている空間なのかもしれません? そこでは人が獣に変わると言われています。各話の紡ぎだすそれぞれの主人公の物語。そうしてその六つの物語が繋がった時、美奥という秘密の場所が、ようやく私たちの前に姿を現します。
 「人はパンのみにて生きるにあらず」という言葉があります。
 私たちはこの現実という世界を確固たるものだと考えようとします。そうして夢と現実とはまったく別物であると考えます。しかし本当にそうなのでしょうか? 最終的には、それらは私という存在が感じ取るものだという意味から考えれば何ほどの差があろうかと思います。
 まさに人間は夢をも食べなければ生きられない、生き物のようです。

 どうかひと時の、夢のような世界をお楽しみあれ。
[分野:幻想小説・ファンタジー] [形式:長編小説] [雰囲気:シリアス] [キャッチフレーズ:おすすめ] [対象:全般]
更新日:2012/10/05(Fri) 07:16 [修正・削除] [管理人に通知]  
投稿者:かごめ 
第3位 -> 1pt
イン・ザ・プール (奥田英朗)
 何とも愉快、痛快、面白いというのがこの小説を形容するに相応しい言葉かと思います。
 色白でデブでマザコンでおまけに注射フェチのとんでもない精神科医、伊良部一郎が出演するエンターテイメントノベルです。各話に登場する主人公たちがこれがまた変わっております。プール依存症だったり、陰茎強直症、自意識過剰症、強迫観念症とまあ病名はさておいて、いささか問題のある面々。本人にとっては悲劇でしょうが、はたからみている者には妙な可笑しさがこみ上げてきます。
 彼らの病気を治すべく伊良部医師が奮闘するのですが、とにかく行動がハチャメチャ支離滅裂な彼のこと、その展開は読者の想定外のところへと突っ走っていきます。
 しかし読み終わった後、面白かっただけではなくて、人の心の優しさや気使いも感じたり、ちょっとばかり伊良部医師は良い奴だなと共感している自分がいます。
 なおこのシリーズ第2作『空中ブランコ』は直木賞を受賞しています。
[分野:コメディー] [形式:連作小説] [雰囲気:痛快] [キャッチフレーズ:おすすめ] [対象:全般]
更新日:2012/07/18(Wed) 20:02 [修正・削除] [管理人に通知]  
投稿者:かごめ 
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